陳家溝訪問記〜洛陽・龍門編〜      2011


嵩山少林寺は、登封市の西北に位置しています。
武術を学んでいる方にとって、少林寺と言えば少林拳を思い浮かべる方も多いかと思いますが、
達磨大師がインドより禅を伝えたお寺としての伝説も有り、
達磨大師が9年面壁したと言われる達磨堂も、隣接する山の上に存在します。

今回、少林寺を訪れたのは2回目ですが、時間の都合上、今回は少林寺境内には入らず、達磨堂を目指しました。
有名な、白衣殿の壁画・心意把で出来たと言われる千仏殿の床の凹み・高僧達の塔林などを期待していた方は御免なさい。

以前、少林拳の専門家の方とお話をさせて頂いたことが有ります。
その時、面白いなと思ったお話しです。

少林寺周辺では、民間で少林拳を伝えている民間武術家が多くいます。
なぜかと言うと、少林寺は昔から度重なる戦乱の中で、
武僧が離散してしまったり、戦って亡くなってしまう事も多くあった様です。
そのような状況の中、昔から伝わる少林拳が失伝してしまわぬ様に、民間に伝え、
少林寺の伝承者が死亡した際は、民間から伝承を逆輸入して今に伝えてきたそうです。

前置きが長くなりました。以下が2011年の写真になります。





この年は、少林寺総門のすぐ前に、天然の地形を利用した屋外劇場がありました。舞台装置も大掛かりでビックリです。
現在は、少林寺周辺は少林寺風景区として観光地化されている様なので、もっと変化が激しい事と思います。






この月、よく見ると人工の月です。山の陰から昇って来ます。







翌朝、滞在したホテルより直接達磨堂を目指します。

滞在したホテルの庭 1
映画で見るような訓練器具が並んでいました。
実際使用するのですかね?
少林寺の門
有名な少林寺の門です。中の敷地は広く、
有名な壁画や床の凹み、仏塔などが有ります。
滞在したホテルの庭 2
YouTubeで武僧がこれを使っている動画を見たことが
有ります。たぶんテレビ撮影だからだと思いますが。





少林寺の山門を過ぎて達磨堂に向かいます。道中に養蜂をしている夫婦・放し飼いにしている鶏に出会いました。
三枚目に写るのは小僧さん?武僧見習いでしょうかね?





しばらく進むと初祖庵があります。調べてみると、1125年・北宋の時代に、禅宗の祖である達磨大師を記念して建てられた物だそうですです。(間違っていたら指摘して下さい。)
現存する物は後年再建された物との事ですが、河南省でも最も古い木造建築で、歴史的、芸術的価値があるとの事でした。





づづいて、初祖庵からちょっと進むとようやく達磨堂が見えてきます。山頂に見える白いものの下に達磨堂があります。まだまだ遠いですね。
真ん中に見える小屋の様な所が売店になっていて、飲料や果物、小物等を売っていました。
飲み物を忘れた人は、ここで買わないと後で大変な目に合いますよ。





ようやく達磨堂に到着です。左の石門を潜た先が真ん中の写真。
伝説ではここで達磨大師が『面壁九年』したそうです。その修行は凄まじく、手足が腐るほどだったとの事。
欧米では、禅というと日本をイメージするみたいですし、赤い置き物のダルマさん等、古くから日本文化にも馴染みがありますね。
日本に渡り、聖徳太子に会ったとの伝説もあるそうです。





洞の上に立派な像が建立されています。
真ん中の下にある台の上で、尼さんがお経を読んでいました。とても良い雰囲気でした。

上から下を撮影したところ。いやいや、良く登りました。






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